こんにちは、IKUEです。
普段はフリーランスのデザイナーとして仕事をしています。
最近は作れていませんが、オリジナルの器を作ったりもしています。
2020年に「ポーセラーツ」というハンドメイドクラフトに出会い、そこから私の働き方が一気に変わりました。
フリーランスのデザイナーが、なぜ『ポーセラーツ』という器づくりをしながら、デザイン個別相談を始めたのか?をここで少しお話しさせていただきます。
器との出会い
起業1年目 未経験ジャンルのお仕事依頼キタ!!
長くお世話になっていた社長から、ある日、撮影から入るカタログ制作のお仕事をご紹介していただいたんです。
この撮影付きのお仕事をいただいたおかげで、私は「器の世界」にハマることになりました。
新しい未経験ジャンルのお仕事。
準備したアイテム全て当日NG……誌面デザイン当日にどんどん変更。
最初はとてもキツい日が続きました。
ノウハウ全くゼロの商品撮影
自分がメインで進行する撮影は初めて。
現場で商品をスタイリングする知識もゼロ。
撮影アイテムを選ぶセンスもゼロ。
何も分からず、始めの1〜2年は苦労しました。
イメージ通りにできないし、常に悔しい。
何より正解が分からなかった。
デザインなら、このくらいのクオリティーだったらOKって分かるのですが……
どこかスタイリングを教えてくれるところがないか?……と探します。
すると
「紙コップ一つでもテーブルコーディネートできます」
確かこんな感じのキャッチコピーが目に飛び込んできたんです。
毎回の撮影に悩んでいたので「これだー!」と、すがる思いで体験レッスンへ申し込みます。
そこはテーブルコーディネートスクール。
スタイリングとは少し違う感じでしたが(今はスタイリングもあります)、その時の私には、もう、そこしか見えず 笑 ……1DAY講座を受け終わる頃には、「なんだこの世界♡」と。
そのまま器の魅力にハマり、2年半くらいでしょうか……最終コースまで修了しました。
途中、2019年2月 テーブルウェアフェスティバルのコンテストへ応募して入選。といった経験もできました。
器にハマった根元にあるもの
コンテストへ提出した、テーブルのコンセプトは「働きすぎて疲れているデザイナーたちが、健康的な食事を楽しむパーティー」。
決めた理由は、会社員時代の食事が酷かったから。
コンビニでお昼ご飯を選ぶ時、見ているだけで気持ち悪くなっていました。
できるだけカロリーの低いさっぱりしたものを選び、お腹が空いたら、甘いプリンとタバコ(今はNOスモーカー)……で、空腹を誤魔化す日々。
酷かった時期は、ストレスで、約1年間 毎食吐き続けたことも。
帰宅時間は遅く、22時以降に食べることがほとんど。
母が作ってくれたサラダを、畳に直置き。当時自分の部屋にテレビがなかったので、ワンセグ?ケータイのアンテナを伸ばし、ゴミ箱にティッシュボックス、その上にケータイ置いてバラエティ番組を楽しむ……みたいな。
テーブルに置いて、座って食事をする……そういうスタイルではなく「座れたらいい。お腹に入ればいい」感じ。
それに、翌日のために早く寝たかった。
「食」に対してのイメージがこんな感じだったので、コンテストでのテーマには「健康的なこと」をイメージしたんだと思います。
テーブルコーディネートの世界を知った後、大きく変わったことが「食事に対してのこと」。
お惣菜は器に取り分けるようになりました。
料理ごとに器を変えるのが楽しいです。
お友達を招いてホームパーティの時、器を選ぶのが楽しいし、持ってきてくれたお土産を器に盛り付けるのも喜んでもえるので、嬉しいです。
高価な器をたくさん持っているわけじゃありません。ニトリ、100円ショップ全然好き。気楽だし多用してます。
惚れ惚れするような器をコレクションし、コーディネートする楽しさもありますが、朝一杯のコーヒーをお気に入りのマグカップで飲む。これだけでも気分が上がります。
器一つで気分がこんなに変わるのか!
と。
私は器と出会って、食空間に対して無関心じゃなくなりました。
食べることは生きていく上で欠かせないもの。そして、器には気分を上げる力がある。
食べるのがしんどくて、罪悪感を感じていた過去があったから、器の世界を見た時「なんだこれ!」って、キラキラと魅力的に見えたんだと思います。
ギャップですかね。
できることが増える=キャパオーバー
迎えたのはキャパオーバー
器の世界が好きになっていった私は、カタログの制作と商品スタイリングも繰り返すことで、自信がつくようになり、アイテム選びには困らなくなりました。
自信がついてくると「スタイリングもできます」と積極的に言葉にするように。
それからは、デザインとスタイリングの両立でスタート!
できることが増え、仕事の幅も広がり、とても楽しかった。
撮影現場は、ひとり黙々作業ではなく、孤独じゃないので、楽しいんです。
その引き換えに、仕事はハードワークへ。
机の前に座っているだけだったデザイン業から、現場への移動やアイテム準備など、一人での役割が増えるので、だんだん疲弊しキャパオーバーに。
無理があったんですね。
「離れる」という選択
当時は、忙しい状況を、どうしていいか分かりませんでした。
自分をラクにする選択、スケジュールの管理・予算の調整が上手くできなかった。
40代を迎え、この働き方は続けられない。どうやって動けばいいのか?
悩んでも答えが出ないし、休むことも下手くそで、どんどん疲れていった結果、デザインから距離を置きたくなりました。
離れたい。なんか違うことがしたい。
シンパシーを抱えながら大暴走
ポーセラーツと出会う
デザイン業が辛くなっていき、何か違うことをしたい!と、いろんなことを模索していた時「オリジナルグッズの販売」が頭に浮かびます。
そして、マグカップを印刷屋さんで一度作ってみたものの、仕上がりはイマイチ。
やっぱり難しい……。と、モヤモヤしていたそんな時、お友達から教えてもらったのが「ポーセラーツ」でした。
ポーセラーツは、白い器に自由にデザインできるハンドメイドクラフト。
自由にデザインできるし、仕上がりは既製品並みにキレイだったんです。
器にデザインできる「ポーセラーツ」は、私にとって、「待っていたのはこれだー!」くらいの衝撃がありました。
モノを1から売るのは甘くない
シンパシーをバンバン感じまくりだったので、デザイン業を絞りポーセラーツメインのお仕事にしようと動いてみたら、はじめての集客に撃沈。
まったく知らなかったんです。
今までお仕事で営業したことなく、知人の紹介で生きてきたので、大丈夫だと思っていたんですね。
怖いもの知らず!!!
その後、デザイン業は望んだ通りなくなり、収入ゼロ月が8ヶ月続きます。
この時期はじめて夫に金銭面で頼りました。
一個人がものを作っても、すぐ売れる時代ではないんですね。
現実を知りました。
デザイン再開、ビジネスを学ぶ
貯金が尽きて先が不安になった時に「上っ面でしか理解してなかったな」と思っことがあります。
女性が自立したい理由は、色々あるってこと。
今現在は、デザイン業を再開しなんとか復活しましたが、貯金がどんどんなくなっていき、収入がないのは結構キツかったです。
大丈夫な人。怖いと思う人。それぞれだと思いますが、私は結構怖いって感じた方でした。
勢いで走ってしまったことを見直し、今度はちゃんとしよう!と、ビジネスの基本を学びにいきます。
ビジネスを学ぶと、ただデザインを制作するだけではなく、お客様視点で見れるようになりました。
今まで考えていなかったわけじゃありませんが、実際に自分が商品を売る立場になり、売れなかった経験をすると全然違いますね。
デザインがセールスにつながっているとより深く理解できると、あんなに離れたかったデザインがまた好きになれたんです。
「ポーセラーツ」という新しいことを初めてみたら、上手くいかなかったけど、一度仕事を失って怖さを知った経験は、良かったと思っています。
デザインの相談を作ったきっかけ
デザイン全部一人で作るって大変!!
そもそもデザインは、自分がいいと思うものが、お客さまにとっていいものとは限りませんし、お客様の記憶に残る、メッセージが届くデザインを作る必要があります。
しかも!定期的は発信を続ける必要もありますよね。
たくさんの投稿の中で埋もれてしまいます。
決して簡単ではないデザインを一人で作らないといけないフリーランス。
テンプレートがあるとはいえ、全部作るなんてスゴい!って思ったんです。
これを本当に理解できたのはここ数年で、自分がその立場になって初めて気づき、ビジネスを学んだ後は余計にスゴい!って。
2022年の夏、ポーセラーツのワークショップ開催を決めた時、正直デザインも投稿も全部大変でした。
デザイン相談を作ったのは、集客や売上を左右する重要なデザインを一人で考えて作っていく時、つまづくことはないのかな?って思ったからでした。
デザイナーなのに恥ずかしいのですが……。企業様とのお仕事をメインにしていると、制作物をSNS上へ掲載は基本NG。許可が必要になります。私個人の場合、SNSからお仕事をお受けするわけじゃなく、ビジネスとしてSNSを使ったことがなかったから、自分ごととして見れていませんでした。
デザインが得意な人と 苦手な人の「もう少しこうしたい」は違う
SNSからブログ・ホームページ、名刺やチラシまで、フリーランスにとってデザインはとても身近な存在。
簡単にできてしまう今ですが、デザインが得意な方もいれば、苦手な方もいるんじゃないか……?とも思うんです。
そして、得意な人の「もう少しこうしたい」と 苦手な人の「もう少しこうしたい」は違うはず。
セミナーや講座に参加して勉強もできますが、みんなと同じレベルではないし、全部が知りたい内容ってこともなかったりしませんか?
ピンポイントでここだけ、ちょっと教えてほしい。
そんなお困りごとを気軽に相談できる場所だったらどうだろうか……?と、考えてみて、今年4月からはじめていた「個別相談」を、デザインに特化した「デザイン相談」にリニューアルし再スタートすることにしました。
最後に
私は2024年8月でフリーランス11年目を迎えます。
色々試して、失敗して、どんどん行動し続けて止まらなかった10年。
ひとり起業にデザインは付きもの。
少しでもあなたの商品・サービスが、あなたのお客さまへ魅力的に伝わるデザインの「レベルUP」のお手伝いできたら嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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